相撲のスポーツではない部分について

相撲という特殊な形態の芸能について考えてみたいと思います。相撲というのはスポーツであると考えている人が多いのではないでしょうか。しかし相撲というのは一概にスポーツの一種であるとは言い切れない、複雑な形態のものだといえます。元来相撲というのは神前で行われる儀式的な芸能でありました。相撲を行う力士自体もあるときは神の身代わりやよりしろとしての役目も果たしていました。今現在執り行われている大相撲もまたそれら神事としての要素を色濃く持っています。相撲の中でも最高位である横綱はそのコシにまさに、注連縄を巻いています。これは相撲を執り行う人間である横綱が神のよりしろ、つまり神が人間に憑依状態であることを端的に表しています。そのような注連縄を巻いた横綱が大きくしこを踏み大地を踏みしめます。これすなわち地鎮の儀式であります。このように横綱を少し注意深く見ていくだけでも、相撲というものが単に人間が行うスポーツであると、割り切って考えるわけにはいかないことがお分かりだと思います。相撲のもうひとつの大きな側面は興行という部分でしょう。まぁスポーツというもののうちプロ化しているものは少なからず興行という側面を持っています。当たり前のことですがお金を支払って見に来てくれる観客がいる限りは、それらのお客さんたちに見せるという部分が必要になります。ただただ強ければそれでよいというわけにはいかず、やはりショー的な要素が大相撲にも必要なわけです。昨今、大相撲の行方が心配される状況ですがこれらのことを踏まえ一日も早く正常な状態に戻ってほしいものです。

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